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犬と暮らす家づくりのポイント│愛犬と快適に過ごすための環境と工夫

犬と暮らす家づくりのポイント│愛犬と快適に過ごすための環境と工夫

犬を家族の一員として迎え入れる際、ペットと快適に暮らせる住環境づくりは欠かせません。愛犬の習性や特性を理解し、適切な設備や間取りを整えることで、犬も飼い主もストレスのない幸せな日々を送ることができるでしょう。ここでは、犬と暮らす上で知っておきたい基本的な知識と、住まいの工夫について詳しく解説します。

犬の習性と特徴を知ろう

犬と暮らす上で知っておきたい習性と特徴

犬との暮らしを考える上で、まず理解しておきたいのが犬の習性や特徴です。犬種や個体差はあるものの、一般的な犬の特性を把握することで、適切な住環境を整えられます。

散歩や遊びが大好き

犬は習性的に、毎日の散歩や遊びを好みます。体を動かすことは、運動不足の解消だけでなく、飼い主とのコミュニケーションや気分転換にもつながります。1日2回程度、1回20分から1時間ほどの散歩が理想的とされています。自宅の庭で遊ばせるのもよいでしょう。

散歩の際は、愛犬の体力や年齢に合わせて、無理のない距離や時間を選ぶことが大切です。また、散歩前後の水分補給や、足の手入れなども忘れずに行いましょう。

狭くて暗い場所に安心感を覚える

野生の犬は巣穴で暮らしていたため、狭くて暗い空間を安心できる場所だと感じる習性があります。部屋の一角にクレートやベッドを用意したり、階段下などのデッドスペースを活用したりして、愛犬のプライベート空間を確保しましょう。

クレートは、犬にとって自分だけの安全な空間として認識されます。留守番の際や、来客時、病気やケガの療養中など、様々な場面で役立ちます。クレートを置く場所は、家族の生活空間から離れすぎず、かつ落ち着ける雰囲気の場所を選ぶのがおすすめです。

好奇心旺盛で動くものに興味津々

犬は好奇心が強く、目の前を通り過ぎる人や車、木の葉など、動くものに興味を示します。外の様子がよく見える大きな窓があると、留守番中の愛犬も飽きずに過ごせるでしょう。ただし、網戸は破られる可能性があるので注意が必要です。

窓の近くに、愛犬が座ったり寝転んだりできるスペースを設けるのも一案です。ただし、窓辺は日差しが強く、温度変化も大きいため、日よけやクールマットなどで調整しましょう。

一人で留守番させると寂しがる

犬は群れで暮らす動物なので、一人きりで留守番させると寂しさを感じてしまいます。寂しさを紛らわすために、犬を複数飼いしたり、ペット用の見守りカメラを設置したりする方法があります。カメラ越しに声をかけられる機能つきのものなら、愛犬の不安も和らぐでしょう。

留守番中は、犬が好むおもちゃを与えるのも効果的です。知育玩具やフードディスペンサーなど、飽きずに遊べるアイテムを選びましょう。また、家族の匂いのついた衣類を置いておくのも、安心感につながります。

体温調節が苦手

犬は汗腺が少なく、暑さに弱い動物です。夏場の熱中症対策として、室内の温度と湿度を適切に保つことが大切。目安となる室温は20~25℃、湿度は60%以下です。エアコンやクールマット、遮熱カーテンを活用して、快適な環境を整えましょう。

また、犬の体温調節を助ける工夫として、床材選びも重要です。ひんやりとした素材のタイルやコンクリートは、夏場の暑さ対策に役立ちます。一方、冬は床暖房があると快適に過ごせるでしょう。

犬と暮らしやすい間取りのアイデア

犬との生活で最適な間取りとは

犬との生活を快適にする住まいづくりでは、間取りにもこだわりたいものです。愛犬の習性を考慮しつつ、飼い主にとっても暮らしやすい間取りを実現させましょう。

思い切り走れるドッグラン

庭にドッグランを設けると、愛犬がのびのびと運動できます。フェンスの高さや強度に気をつけ、地面は天然芝や人工芝などを選ぶと良いでしょう。足腰への負担が少なく、愛犬が伸び伸びと遊べる環境です。

ドッグランは、愛犬の運動不足解消だけでなく、飼い主とのコミュニケーションの場としても活用できます。一緒にボール遊びをしたり、トレーニングをしたりと、楽しく過ごせる空間です。

室内を自由に移動できる回遊動線

部屋と部屋の間に段差や障害物がなく、愛犬が自由に行き来できる回遊性のある間取りがおすすめです。広いスペースがなくても、ストレスを感じさせない導線を確保することが大切。目的の場所までスムーズに移動できるよう設計しましょう。

回遊性のある間取りは、愛犬の運動不足解消にも役立ちます。室内を歩き回ることで、自然と体を動かす習慣がつきます。また、飼い主の目が届きやすいので、愛犬の様子を確認しやすいのもメリットです。

落ち着けるプライベート空間

愛犬のために、人目につかずゆっくりくつろげる空間を用意してあげましょう。階段下やクローゼットの下などのデッドスペースを利用するのも一案です。家族の気配を感じつつ、適度な距離を保てる場所だと、愛犬も安心して過ごせます。

プライベート空間は、クレートだけでなく、犬用のベッドやマットを置くのもおすすめです。周囲の雰囲気に合わせて、インテリアに溶け込むデザインを選ぶと良いでしょう。

お手入れが簡単な土間

玄関先に土間を設けると、汚れや砂ぼこりを家の中に持ち込まず、掃除が楽になります。土間に洗い場や収納スペースを設ければ、散歩の準備や後片付けもスムーズ。愛犬の汚れを気にせずに、楽しく遊べますね。

土間は、雨の日の水気や泥汚れ対策としても重宝します。濡れたままの愛犬を家に入れる際も、土間で拭けばスムーズです。床材は、掃除のしやすさを重視して選びましょう。

室内用の洗い場

シャンプーやブラッシングに便利な洗い場があると、愛犬とのお手入れが快適になります。玄関脇やバスルーム、ランドリールームなどに洗い場スペースを確保できると理想的。大型犬の場合は、十分な広さを確保するのがポイントです。

洗い場は、床の水はけや排水口の位置にも注意が必要です。また、シャンプー用品や towels の収納スペースを近くに設けておくと、お手入れがスムーズに行えます。

犬の安全を守る工夫

犬の安全上必要な住居のアイデア

犬と暮らす家では、室内外に潜む危険から愛犬を守るための配慮が求められます。事故や怪我を未然に防ぐ工夫を施し、愛犬にとって過ごしやすい住まいを目指しましょう。

滑りにくい床材の選択

犬の足には滑り止めの機能がないため、走ったり止まったりする際に、フローリングの上では滑ってしまうことがあります。転倒による怪我を防ぐため、滑りにくい素材やコーティングの床材を選ぶのがおすすめ。床暖房も、温度設定に注意すれば、愛犬の快適な冬の過ごし方に役立ちます。

特に高齢犬や幼犬は、滑りやすい床材でケガをしやすいので、より一層の注意が必要です。カーペットやラグを敷くのも、滑り防止に効果的でしょう。

脱走防止のためのフェンス設置

外飼いの場合、愛犬が道路に飛び出して事故に遭わないよう、囲いを設けることが大切です。フェンスは愛犬が飛び越えられない高さと隙間の少なさが条件。ドッグランなどで遊ばせる際も、脱走には十分な注意を払いましょう。

フェンスは、材質や高さ、デザインなど、愛犬の特性に合わせて選ぶことが大切です。また、定期的なメンテナンスを行い、破損や腐食がないか確認しましょう。

有害な植物への配慮

観葉植物や庭木の中には、犬にとって有害なものがあります。水仙、スズラン、チューリップ、キョウチクトウ、シクラメン、ポインセチア、アボカド、ユリなど、少量でも中毒を引き起こす危険がある植物は多数存在します。

愛犬の立ち入りを制限したり、食べられそうな高さに植物を置かないようにしたりするなど、飼い主の細心の注意が必要不可欠です。また、万が一の誤食に備えて、獣医師や動物病院の連絡先を控えておくことも大切です。

快適な暮らしのためのアイデア

最後に、犬と心地よく暮らすための、住まいづくりの工夫をご紹介します。愛犬の特性を考慮した上で、飼い主の手間を減らせるアイデアを参考にしてみてください。

消臭機能のある壁紙や床材

犬特有の体臭やオシッコの臭いは、床や壁に染み付くと取れにくいもの。消臭機能付きの壁紙や床材を採用すれば、嫌な臭いを軽減できます。また、掃除のしやすさを重視して、床材選びをするのもおすすめです。

消臭効果のある素材として、活性炭や竹炭、ゼオライトなどが知られています。ペット対応と明記された床材や壁紙を選ぶことで、前述の足腰への負担と合わせて、消臭効果も期待できるでしょう。

愛犬に合ったトイレスペース

室内犬の場合、トイレスペースは適切な広さと使いやすさが肝心です。トレーやシートを置く場所は、愛犬が落ち着ける雰囲気で、飼い主も掃除がしやすいことが条件。オスの場合は立ちションを考慮し、トイレ周りの壁を腰高程度まで防水パネルにするのも一案です。

トイレスペースは、愛犬の体格に合わせて、十分な広さを確保することが大切です。また、トイレシートや ペットシーツ の交換頻度を高めに設定し、清潔な状態を保ちましょう。

食事の場所の確保

愛犬の食事スペースは、床を汚さず食べやすいよう、適度な高さの台の上に用意しましょう。食べこぼしの掃除が楽なタイル敷きの床や、フードや食器を収納できる棚があると便利です。食事の度に床を拭く手間が省けて、飼い主も楽になります。

食事スペースは、愛犬の体格や習性に合わせて、高さや広さを調整することが大切です。また、食器は、材質や大きさ、デザインなど、愛犬が使いやすいものを選びましょう。

誤食を防ぐ、キッチンの囲い

キッチンには愛犬にとって危険な食べ物が多数あります。チョコレートやネギ、アボカドなどを間違って口にすると、重大な中毒症状につながる恐れも。愛犬の立ち入りを制限できるよう、キッチン入口にゲートを設けるなどの配慮が大切です。

グルーミングに適したバスルーム

日常的なグルーミングは、愛犬の健康とともに、飼い主とのスキンシップの場でもあります。グルーミング専用のスペースとして、広めのバスルームを用意できれば理想的。シャンプーやブラッシングがしやすいよう、明るさと水はけにも気を配りましょう。

まとめ

犬と暮らす住まいづくりでは、愛犬の習性を理解し、必要な設備を整えることが何より大切です。ペットにとっても飼い主にとっても、ストレスのない快適な暮らしを実現するためには、十分な下調べと綿密な計画が欠かせません。犬の特性を考慮しながら、理想のわが家を実現させましょう。

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